「俺、その言葉に言い返せなかったんだ。
何でも出来るからって人生持て余して楽して生きようとしてたんだ。」
「……」
あたしはただ、なにも返さず
必死に言葉を繋ぐ侑耶を見てた。
「親に跪いて身動きも出来ない自分に腹が立ったんだよ。だから、決めたんだ。
教師になって、その先生を見返してやるんだって。
だから、高校卒業して教師を目指すために必死で勉強した。」
まだ教師じゃねえけどな。
そう笑い飛ばして、空気を和ませた。
侑耶は、そんなことをずっと1人で考えてたんだ…
気づけない自分が情けなかった。
「けどさ…」
せっかく和んだ空気も、侑耶のこの一言でまた固まったように張り詰めた。
「俺、やっぱり動けないみたいだわ。」
ははっ、と頭を抱えて笑った。
さっきとは違う乾いた笑い。
自分を辱るような…そんな

