「俺、もともと頭が良かったんだ。」
「…は?何それ。」
「まあ、聞けって。それで暇だった俺に父親が自分の会社を進めたんだ。
その会社はIT関係の有名な会社なんだが、俺はそこが大嫌いだった。」
徐々に話していくうちに侑耶の顔は歪んでいった。
「自分の会社が頂点になるために色んな会社の奴らを利用して切り捨てた。
俺は、そんなことを命令する親父が一番嫌いだった…」
語尾に怒りの感情が篭っている事が分った。
「そんな時、高校である先生に言われたんだ。
『お前は何でもできる天才だが、何も動かない臆病者だ』ってな。」
臆病者…

