「今週の日曜、空いてるか?」
正直、賭けだった。
推の誕生日の前日と言え、
あいつ(侑耶)との約束があるかもしれない。
俺は、あいつに負けたくない。
いくら同じ屋根の下に毎日いるからといって
そんな簡単に取られたくない。
ずっと好きだったんだ。
絶対に、渡さない。
「うん。空いてるよ?」
叫びそうになった。
嬉しくて、チャンスをもらったようで。
思わず、ガッツポーズをしてしまった。
…有効に活用しなきゃな。
俺は推の目を見て
「その日、俺とデートな♪」
できるだけ冷静に、明るく言ってみた。
本当は心臓バクバク言ってるけど(笑)
案の定、推は顔を真っ赤にして慌ててる。
それがまた、可愛くて
つい、いじめたくなる。

