「うそー…」

「ほんとだよ」

「だからあんなにムカついたんだね…」

「そうだね」

ビックリするのも無理はないと思う。

あたしもビックリしたわけだし。

だってこの何ヶ月間かで、3つの暴走族を見てきたんだよ?

色々と早すぎる気が…


「柚ちゃん、この辺にいる暴走族って…」

「あぁ、龍泉と白龍と狂羅と……あとは…………悠泉(ユウセン)だったかな?」

「ゆ、悠泉…?」

「悠泉は大丈夫だよ、龍泉とは仲良いみたいだし。」

「何でそんなに知ってるの?」

「海斗が成瀬と仲良いでしょ?そうゆう話よく聞くんだってさ。」

「あぁ、遼か。」

「うん。あっ、悠泉はいざとなればいつでも手貸してくれるんだって。」

「へぇー…、敵じゃないなら安心だねっ」

「白龍も喧嘩する気はないみたいだし、敵は狂羅ってとこだけみたいだから………綾香の彼氏は狂羅の総長か」

賢い。

綾香の彼氏が狂羅ってとこの総長だって、分かっちゃったみたいだ。

「綾香今日学校来てないんだもん。美憂まで来てないから…」

「んー…、まぁ色々とあったんだよ。」

「そっか……、あっ、それはそうとさ…美憂のお母さんに連絡したんだけどね、帰ってこれそうにないの…」

「いいよいいよ、忙しいみたいだから。」

柚ちゃんに聞くと、お父さんも出張で、外泊が長引くらしい。

お父さんいないのにお母さんまで仕事が長引くなんて………

今週1週間は1人かな…

「お母さんには入院のこと言わないようにしたから、心配するといけないしね。」

「ありがと」

「早く治すんだよ?」

「はーい」