クリスマスまであと4日。

なんとか熱が下がってくれればなぁ…

「美憂、俺やることあるから帰る。」

「んー…、またね。」

「おう。」


―ガラガラ…


「さっきの子、彼氏なの?」

大ちゃんが出ていったあと、点滴の用意をしながら、そう言った看護士さん。

「はい、カッコいいでしょ?」

「そうね、傷だらけだったけど…」

「うん、暴走族の総長だから。」

「へぇー…若いのに…」

「でも優しいんだよ?」

「いい彼氏ね、クリスマスまでに風邪治して、一緒に過ごしたら?」

「うんっ!」


せめてあと3日後には退院したい。

クリスマス当日にクリスマスプレゼント買いに行ってたら、忙しいと思うし。

「はい、針射すからねー」

痛みを我慢し、点滴を始めた。

早く治りますように…


―ガラガラ…

「あっ、柚ちゃん!」

「美憂!?」

「ありがとね、服とりに行ってくれたんでしょ?」

「あぁ、うん。気にしないで。…美憂大丈夫なの?」

「熱はあるんだけどね、大丈夫だよ。」