―ドクン…


心臓が跳ね上がるのと同時に、冷や汗が背筋を伝った。

大ちゃんの足下には赤い血がたくさん流れ出ていて、水溜まりを作ってる。


フラフラして、立つのもやっとな大ちゃんの前には…

狂羅の総長、真白來門がいた。


「真白っ!てめぇ!!」

遼が真白に殴りかかった。

その声と共に、大ちゃんが崩れ落ちた。


「大ちゃん!!」

慌てて大ちゃんに駆け寄って、血が溢れ出る傷口をおさえる。


「大ちゃんっ、大ちゃんってば!!」

「っはぁ………な、んだよ…っ…」

どうして。

どうして、こんなに苦しそうなの?

大ちゃんのこんな姿、初めて見た。

お腹から流れ出る血は、まるで水が流れ出るかのように溢れてくる。

あたしの手も、真っ赤に染まった。