「っ!」

大ちゃんを見ると、バッチリ目が合った。間隔はもう5センチもない。


そっと目を閉じて、唇が触れる直前に

―カチャ…

小さな音を立てて、ネックレスがついた。


「ん………っ…」

触れた大ちゃんの唇は冷たくて、少しビックリした。

首に回していた手がスルッと抜け落ちて、大ちゃんの手に握られる。

「ふぁ…っ……」

息をしようと、口を開いた途端に、大ちゃんの舌が入ってきた。

こういうキスは、いまだに慣れることができない。緊張して、どうしたらいいのか分からなくなってしまう。


「んっ……ふぁ……ん…」

胸がキューッとなって、心臓がバクバクと音をたてる。

キスで精一杯だったが、右手の薬指に、冷たい感触がある。



―チュッ…

リップ音が小さく響いた。

「はっ………顔真っ赤。」

「だって…!」

緊張してたのはあたしだけじゃないみたいだ。

大ちゃんもほっぺが少し赤い。