頬に手をあて「キャー」だなんて、女の子みたいだ。

足をバタバタさせている。

「そんなに可愛いの?あたしの知ってる子?」

「美憂は知らないね。つーか、みんな知らないと思う。」

「えーっ、会いたい会いたいー!」

「付き合い始めたら紹介するよ。 それまでは俺1人で頑張るから!」

そう言って、立ち上がって伸びをした。


「絶対、会わせてよ?」

「分かってるってー。」

少し嬉しそうな顔に変わった。

遼が言う、とーっても可愛い子を、早く見てみたくなった。


「オムライス出来たぞー。」

槙がキッチンから顔をのぞかせた。

「オムライスっ」

小走りでカウンターまで駆け寄って、美味しそうなオムライスを運ぶ。

全員分運び終わり、それぞれのもといた席に座った。

「いっただっきまーすっ」

遼が嬉しそうにオムライスを食べ始める。

それを見たあたしも、同じようにオムライスを食べ始めた。

「美味しい!」

一口食べて、手を止めた。

何だか自然と笑みがこぼれてくるんだ。

「美憂?」

大ちゃんが不思議そうにあたしを見ている。

きっとあたしが笑ってるからだ。

大ちゃんたちにはきっと、理由が分かってない。