｢マジで俺、将来結婚出来んのかなーとか思ってたんだ｣

イタズラっ子のような笑顔を、あたしに見せた。

｢でもさ、いざ結婚しますって聞いたときに結構すんなり祝福出来た。｣

そう言った遼の顔は、スッキリしたような、清々しい顔だった。

｢だから、ずーっと考えてて、この前やっと自分の中で整理が出来た。｣

｢うん。｣

やっと出てきた言葉はそれだけで、遼を見ることが出来なかった。


｢きっと俺は、大智が美憂のこと好きだったから美憂のこと好きになったんだよ。｣

｢へっ…？｣

｢だから、大智にとって１番大事な美憂のことが、俺は今でも大好きだから！｣

｢……あたしも遼が大好き！｣

考えても出てこなかった言葉が、こんなにもスラッと出るとは……

｢もちろんっ、１番大好きなのは大ちゃんだけどね！｣

｢そんなこと分かってますー！それに、さっき言っただろ？俺には好きな子出来たんだって、とーっても可愛い子が。｣