恋汰も、4月から美容の専門学校に通い始めたらしい。

初めて聞いた時は、冗談だと思って笑ってしまった。本気だということが最近になって分かったんだ。

美容師になりたいと、実瑠ちゃんだけに話していたみたい。


そして、風磨は春から海斗と同じ大学に通い始めた。

やりたいことがまだ見つからないから、とりあえず大学に……ということで。


残った2人、光紀君と慶太君は、龍泉の総長と、副総長に。

2人共、2年の終わり頃から龍泉に入って、いきなりの幹部だった。

そして去年留年したから、形ではまだ2年生だけど、実質もう卒業している年齢。


そして、実瑠ちゃん。

まだ卒業していないから、なかなか恋汰と会えてなかったらしい。

今日の結婚式で久しぶりに会えて嬉しい、と喜んでいた。

「美憂っ、この砂糖菓子食べなよ。」

「わっ、ありがと!」

ウェディングドレスを着た女の子の砂糖菓子を受け取った。

何か食べるの勿体ないなぁ…


「大智はこれな。」

そう言って、海斗が大ちゃんに砂糖菓子を渡した。

「俺が食うのかよ。」

「当たり前だろ。 これ誰だと思ってんだよ。」

渋々砂糖菓子を受け取ると、大ちゃんは足を少しだけかじった。