「もう少しだけ待っててね、多分すぐに来るはずだから。」

ニコニコしながら、あたしの手をぎゅっと握った。

「何が来るの?」

「秘密!来てからのお楽しみだからねっ」


最初、車から降りたときから思ってたけど、何だかみんな楽しそうだな……

ずっとニコニコしてるし。

そう思っていると、リビングのドアが開いた。


―ガチャ…


「うわぁ……っ!」

ドアの向こうに見えた光景に、目を疑った。

遼、槙、柚ちゃん、海斗、恋汰の腕が、ひまわりの花でいっぱいだ。

「何それ!」

そして、さらに奥から風磨、光紀君、慶太君が出てきた。

手には、エプロンや食器などをたくさん持っている。

「来月からレストランで働くんだろ? ひまわり飾ってもらおうと思って。……あ、これ造花だからさっ」

来月から、大ちゃんのお父さんが経営していたレストランを、2人で経営することになった。

従業員には、自分から申し出た、遼と槙がいる。

「いっぱいあるねっ!」

「だろっ。俺がやるからさ、飾っても良いよな?」

遼がニコニコしながら、大ちゃんからの許可をもらい始めた。