目の前には大きなケーキに、たくさんのお酒。

ケーキの上には、ウェディングドレスを着た女の子と、スーツを着た男の子がのっていた。

「スッゴい可愛い!どうしたの、これ!」

ケーキの上にのっている、砂糖のお菓子がとっても可愛い。

「だろっ、わざわざケーキ屋に頼んだの。 結婚祝いに。」

あたしと遼が2人で盛り上がっていると、槙が出てきた。

「遼、メインはそっちじゃねぇだろ。 手伝え。」

そう言って、手を引きながら連れて行ってしまった。

「大ちゃん、大丈夫?」

横を見れば、大ちゃんは放心状態だ。

「いや、ちょっとビックリした。」

苦笑いしながらケーキを見ると、のっていたイチゴを食べてしまった。

「怒られるよっ」

「1つくらいバレねぇだろ。」

そう言うと、もう1つとってあたしに向けた。

真っ赤で美味しそうなイチゴを見て、大人しく口を開けた。

「甘い…」

「美味しいだろ。」

「大ちゃんが作ったんじゃないでしょ?」

「俺が選んだイチゴだし。」

そんな風に2人で笑っていると、奥から実瑠ちゃんが出てきた。