「?…うん、分かった。」

何が何だか分からないが、取りあえず目を閉じて待った。


待つこと数秒。

―チュッ

あたしの唇に暖かい感触と、リップ音。


「へっ?」

「美憂。」

1人で驚いていると、あたしの左手を掴んだ大ちゃん。

「何…?」


ざわつく中であたしは、その言葉をハッキリと、聞き取った。


「俺と結婚しろ。」


その言葉を発したあと、大ちゃんは、あたしの薬指に指輪をはめる。


「え、嘘……え?……何?」

頭の中が真っ白になって、パニックを起こす。


「俺と結婚しろって言ったんだけど。」

「えぇっ!?」

思わず、変な声が出てしまった。

あぁ、久しぶりにみんなが突っ込んでこないと思った。

みんな知ってた計画だったんだね?


「返事は?」

そう聞かれて、自然と笑みがこぼれる。


「そんなの…結婚するに決まってるでしょっ!」