愛詩-アイウタ-

 職業を考える年になり思う。



 大嫌いな、とはいかないまでもあまり好きではない職業についたら?仕事につくのが楽じゃない今、どうしようもない。



「あ、公園じゃん」



 ブランコと滑り台、鉄棒程度の小さな公園。



「ここに来ようと思って」



 なんでわざわざこの公園?小学生の時は来ていたけど、いい思い出は、ない。



「何か思い入れが強いの?」



「ここで初めて光璃を見た」



「普通学校じゃない?」



「卒業式の日に、ここで泣いてる光璃を見た」



 あぁ。その日?



 一気に冷めた気がした。何だかよくはわからないけど、触れられたくなかった。



「ずっと見てたんだ?」



 言ったあとでハッとする。自分でも驚くくらい、トーンの低い声だった。



「3分くらい」



「ほぼ全部じゃん」



 小学校で、仲良かった子が6年の時死んだ。交通事故で。



 その家は5人家族だった。父、母、姉、妹、弟の。



 友達は姉にあたる。



 一緒に卒業しようね───なんて、言っていたのに、卒業式前日に、未来は死んだ。卒業式のあとは葬式だった。



 葬式に行く前、未来とよく遊んだ公園で泣いた。