愛詩-アイウタ-

「え?知り合い??」


「忘れてんの?瑠架だって!!3-D14番だった柏木瑠架!」


 そう言えば、こんな人いたような…。同じクラスだったような…。同じ班だったような…。


 確か仲よかったような…


「あぁ~るぅか!!変わったねぇ~じゃなくて!」


 ぴしっとピアス男こと瑠架の腹をチョップする。


「ひぃ、ケチじゃないから300円で返すっ!!はい!」


 無理矢理ポケットに突っ込んだ。学ランのポケットなんてどこの高校も似たようなものだと思う。見分けがつかない。




「いらないって」


「俺は光璃がピアス男を取り消せばいいの!」


「だって、ピアス見るだけで痛い…やだ、こっち近付けないでってば」


「ピアス男はない!だったら光璃はロン毛だろ!!」



「ひぃの髪、普通の長さだよ!」


 少し考えて、口を開く。


「ピアス男なんて気にしない!ひぃが名前わからなかったから言っただけ!ちゃんとるぅって呼ぶし」


「ならいいけど」



「ひぃはケチを取り消して欲しいな~」


「それもなし」


「お金返したしね☆」


「いや…要らないよ。俺が勝手に出しただけ」


「じゃあ、お言葉に甘えて。るぅってメアド変えてない?」


「うん」


「今日メールするね」