愛詩-アイウタ-

 つまらない、とは思うけど、他にやりたいことがあるわけではない。


 高校卒業までに見付かるかな。


 人生の大部分だから、しっかり悩み抜きたい。


 不安なのも事実だし、失敗とかも怖い。


 やっぱり、会社勤めがいいのかな。


 小さい会社だと倒産の恐れがあるし、大きく会社だとリストラされるかも。


 光璃はもう1度ため息をついた。


 ゴツ


「いたた…」


 何かにあたり、前を見るとバス停だった。まだ誰もいない。


「なんでだろ?」



 時刻表を見る。


 19時36分。


 携帯と見合わせる。


「行ったばっかり…」


 次の時間は19時42分。あんまり待たない。



 待ち時間の6分間、光璃は携帯をいじって過ごした。