「…何。」


いや、何って言われても…困ります。


リビングの扉を開けると、そこにはメガネをかけた優くんがいた。
優くんは、本を読んでいたのか、片手には本がある。


「寝れないの?」

「え…?」


メガネ越しに見える優くんの瞳。
痺れたように、体が動かなくなった。


「え、じゃない。寝れないの?」

「あ…うん。」


あたしが、頷くと優くんは、眉間にシワをよせた。