「ヤダよ、愛と離れたくない…

もう、あんな想いしたくないよ」



遥はガックリと肩を落とした俺に言った。



白い息が浮かび上がる。



「けど俺は、遥にこんなみじめな想いさせちゃうし」

莉紗さんと離れらんない限り―解決なんかしない。




もっと、遥にはいい奴がいるはず。



雨粒と涙が頬を伝う。



泣いても泣いても
きっと消えない想い。



「待ってる…愛がちゃんと莉紗さんとけじめつけてくれるの」

遥は俺を真っ直ぐに見つめ言った。



こんな俺なのに…
許されるはずなんかないことしたのに。



待っていてもらえるような存在なんかじゃない。