「…ごめん…」

震える唇で俺は頭を下げた。



こんな俺…こんな運命でしか生きられないんだ。



遥が俺の胸に抱きついてきた。



こんな汚れた体に…



俺は遥から体を引き離す。



もうこんな俺
いらないだろ?



「振ってくれよ…俺のこと…」

こんなこと言う自分がどうかしてる…ってわかってる。



もう遥に冷たく当たって嫌われる

別れかたなんかしたくない。



失いたくないんだ。



全身に雨が沁みこんでくる。



遥の温もりだけが俺を救ってくれる。



けど―嫌われるべきなんだろうか?



それが―それが遥の幸せに繋がるんだろうか?