続☆オカマに恋した☆




―ラブホ街ですれ違った恋人達は、手を繋いで幸せそうに通りすぎていった。



俺は莉紗さんの手が、手錠みたいに重く感じてならない。



莉紗さんのは慣れた感じでホテルの中へ入っていく。



こういうところへ、来る男が何人もほんとはいるのかもしれない。



ここへ来て、することなんか限られてる。



ひとつしかない。



俺は自分が自分でいるのがたまらなく嫌になった。



何もかも投げ出したい…



あの日のように、俺はサワー・カクテル・ビールを一気に飲み干す。



自分の心を押し殺すしかない。



心が空っぽになった体なら、どうなったっていい。



そんなに上手くはいかないんだろうけど。



正気でなんかいられない。



酔ってフラフラになって、体中にアルコールが回ってくると体もだるくなって、もうどうでも良くなってくる。



体の芯がぶれてきた。



可奈さんには恩がある…だからこれで何とかなるなら…



遥以外のエッチなんか意味ないんだ。