「私が愛を想ってる気持ちくらい、愛に愛して欲しいの」

真っ直ぐな視線――



俺には無理だ…そう思う。



「無理なんでしょ?」

莉紗さんの問いに俺は固まった。



頷くことは許されない気がして。



「愛に想ってもらえないくらいなら…死んだほうがまし」

布団で顔を覆い涙声で莉紗さんは言った。



「そんなに簡単に言わないで」

俺も何度も考えた死―…



けど重すぎるんだ―そんなの。



そんなに脅さないで欲しい。