「俺は…

俺は……人を不幸にする為に生まれてきたのかも」

声を絞り出して言った。



誰一人幸せにできない。




「そんなことないよ、私は幸せだよ」

遥は俺の目の前までやって来て言った。



「幸せにしてあげられない…俺なんかじゃ」

透明な遥の瞳に涙がたまる。


―遥にはきっと、

ふさわしい男がいるはずー

そう思えば思うほどに、

俺が遥の隣にいたい…

その感情が交錯する。