「私ね…もし愛が莉紗さんを今…選ばなかったら


…軽蔑したかも」



「ちが…違う…俺はサイテーなダメ人間なんだよ」

逃げようとして…

こんな風に遥かに思わせ振りなこと言って…

迫って…

結局莉紗さんから逃げ切れなかっただけのこと。



そんなキレイ事なんかじゃない。



俺は汚い人間なんだ。



逃げられるもんなら逃げ出したい。



「ちゃんと、愛の気持ちも伝わったから…前の別れとは違う…

愛のほんとの気持ち聞けた」



「遥…」

気持ちがいっぱいいっぱいで溢れそうになる。



遥の名前を呼ぶと、こんなにも胸があったかくなるのに。