立ち上がれない。



体中の力が入らない……。



たった一度の……出来事。



ただひとつの過ち。



それが、こんなにも重たくて……背負いきれない苦しみを生み出すなんて、あの夜のアタシは気付けなかった。





ー新しい生命ー



後悔しても、しきれない。



タイムマシンにでも乗れたらいい……。



莉紗さんは……



産みたいって……



言うのかな、まさか。



まだ高二だよ、アタシ。




「愛は……望んで……ないんだよね……赤ちゃん」


 莉紗さんのその言葉一つ一つが、胸にぐっと迫ってくる。



「………」

 アタシはただうずくまり、頷いた。



顔を上げられない。



責任……とれない。



このうなずきが、どの位の重さを持っているのか…。



どれだけ残酷なことなのか…。



今のアタシには…



わかんない…わかんないよ…