「今日、クリスマスでしょ?
だからオシャレしてみた。」



どお?と聞いてみる。



返ってくる答えは、勿論「可愛いよ」を期待。



私って結構いじわる。



「……たまにはな。」



でも、それ以上短いのは禁止。とすかさず釘をさされる。



わかってますって。



「じゃ、またね。」



見送りはいいから、と拓都をベッドに押し戻す。



また戻るのが大変だ。



エレベーターに乗って、ひひっと笑う。



私、彼氏できちゃった。



みんなには言わない。



言ったら遠慮なしに驚かれるだろう。



あんまり甘い生活は期待してないけど、少なくとも拓都に彼女が出来るという一番怖かったものがなくなる。



安心感と幸福感が、私を100%占めている。



クリスマス当日。



私は願ってもない幸福を手に入れた。












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