「変な意味じゃねーよ。」



その慌てたところを隠すのがまた可愛い。



クールな顔の下には、ヘタレが隠れているのを私は知っている。



「はいはい。」


「わかってんのかよ…。」



少し心配そうに念押しし、拓都はジュースを飲みほした。



「嗄雪、もう帰る?」


「え、まだのつもりだけど?」



ん、と拓都は時計を差し出した。



みると、8時。



ありゃりゃ。



そんなにいたのか私。



「もうかなり暗いから。
危ないぞ。」



今までそんな言葉かけてくれなかったのに。



あ、「もう帰れ、俺疲れた」とかなんとか言ってたのは、遠回しに心配してたんだ。



寂しさでなんにも気付かなかった。



拓都って、案外心配性だった。



「わかった。」


「気ぃつけろよ?」



声色が心配そうで、少し嬉しかった。



ふふっと笑いながら、スカートをひらつかせる。



拓都は少し苦い顔をした。



ここでネタばらし。