【短編】Christmas Present

「やめてよ!」


「俺に負けてるんじゃ、他の男にはもっと敵わないな。」



歯向かってくつもりも予定もないから!



「いい加減にしてよ、何したいわけ?」


「だから、関係ないとか言うから思い知らせただけ。」



…は?



何をよ。



「こんな冬に短いスカートはきやがって。」


「だから、ここまでじゃん。」



とんとんと、膝を叩く。



「風でめくれたら、丈なんて関係ねーよ。」


「なんでめくれる前提でスカートはかなきゃいけないの。」



意味がわからない。



本気で。



「こんな格好すんなよ、わかったな?」


「だからさ、なんで?
拓都に言われる意味がわかんない。」



疲れたように言う私を、やっと拓都は解放した。



ベッドのふちに腰かけたまま、私を見下ろす。



「さっきの彼女、私よりも格段に短いスカートはいて、高っかいヒールのパンプスはいて、脚出してたよ?」



襲われるのはああいうナイスバディだよ、と言うと、拓都は嘲るように笑った。



「どうでもいいよ、あいつは望んでああしてんだから。
でも、お前がちょっとでもそういう格好をしてたら可能性あるだろ。
注意するに越したことはないんだよ。」



……それは、どういう意味?



心配してくれてんの?



それとも、……何?



さっきまであんなにイラついてたのに、途端に胸が鳴る。



ほんっと、私を弄ぶ。



気がないなら、放っといてよ。



ただの幼馴染だと思ってるんなら、変なところで女の子扱いしないで。