「そうだね。」
無意識に笑みがこぼれる。
彼が私を拒まなかったことが、自分でも信じられないくらい嬉しかった。
「学校、しばらく行けないねぇ。
ノートとかプリント、持ってきてあげるね。」
「いいよ。
友達が貸してくれるし、届けてくれる。
お前違うクラスだろ。」
…私のを貸すって言った訳じゃないのに。
また線を引かれた。
ここ数年、ずっとこうだ。
違うクラスだろ、とか。
関係ないだろ、とか。
じゃあどうしてさっき、呼び止めたのよ。
私はまた指に目を落とす。
「嗄雪、なんかしゃべれ。」
「は?」
「なんで黙ってんの?
気まずいだろ。」
あんたがそれを言うの?
心底呆れた。
拓都は他人の変化には敏感なのに、私にはなんの反応も示さない。
昔は違ったのに、と恨みがましく拓都を見上げる。
彼は既に私から視線を外していた。
「なぁ、俺が入院したってこと、言いふらすなよ。
友達には自分で言うから。」
「わかってるよ。」
無意識に笑みがこぼれる。
彼が私を拒まなかったことが、自分でも信じられないくらい嬉しかった。
「学校、しばらく行けないねぇ。
ノートとかプリント、持ってきてあげるね。」
「いいよ。
友達が貸してくれるし、届けてくれる。
お前違うクラスだろ。」
…私のを貸すって言った訳じゃないのに。
また線を引かれた。
ここ数年、ずっとこうだ。
違うクラスだろ、とか。
関係ないだろ、とか。
じゃあどうしてさっき、呼び止めたのよ。
私はまた指に目を落とす。
「嗄雪、なんかしゃべれ。」
「は?」
「なんで黙ってんの?
気まずいだろ。」
あんたがそれを言うの?
心底呆れた。
拓都は他人の変化には敏感なのに、私にはなんの反応も示さない。
昔は違ったのに、と恨みがましく拓都を見上げる。
彼は既に私から視線を外していた。
「なぁ、俺が入院したってこと、言いふらすなよ。
友達には自分で言うから。」
「わかってるよ。」


