アタシの横で説教を
まだ続ける母を通り抜け
私は家を出た。



キィーッ


豪快な自転車のブレーキ音。


私はこれも聞き飽きた。




「お前も寝坊組みだな。」


そうやって無邪気に笑うのは
…学校の〟王子様"。



「はいはい、王子の後ろに
 載せてもらいますねー。」



「だあ!だから王子っつーのは
 やめろって。」


そんなこんなんの会話をしながら
私たちは学校に着いた。