「菜摘ー!拓海ー!お弁当食べよう」 麻耶が笑いながら私に手を振っている。 後ろには翔もいた。 私と拓海は、お弁当を持って2人に駆け寄る。 「私手汚いから洗ってくるね」 体育だったから手が少し汚れている。 「うん!じゃあ、先屋上に行ってるね」 私は麻耶の言葉に頷き、水道に向かって走り出した。 運が悪く、水道で美穂達が手を洗っていた。 ――最悪だ 美穂達は私の姿を見て馬鹿にしたように笑う。