それからは悲しみも感じる暇もないほど慌ただしい日々が過ぎた
そんなある日いい知らせが新撰組の屯所へやって来た
「幕臣に取り立て、ですか?」
「あぁ、さっきの話し合いで近藤さんから話があった」
幕臣とは平たく言ってしまえば将軍を直接の君主として仕える武士のこと
それまでは会津藩お預かりだった新撰組にとってこれほど嬉しい知らせはないと思う
「今までも忙しかったが、これからはさらに忙しくなるぞ」
「えっ…」
「取り敢えずは屯所の移転だな」
その言葉を聞いて先程よりも大きな驚きの声が漏れた
それから屯所が不動堂村へ移ったのは幕臣取り立てが決まってから5日後のことだった
「今日は宴会だ!皆の者、今宵は大いに盛り上がってくれ」
そう言った近藤さんの言葉を皮切りに宴会が始まった

