そのまま明里さんは黙り込んでしまった
「だから、分かるよね?」
「分かりたくない…」
「そんなこと言わないで?」
「………」
明里さんは恐らく頭のいい人だ
山南さんの言っていることが理解できない人じゃない
でもそれ以上に山南さんが好きなんだ
理屈なんて取っ払って山南さんを助けたいんだ
「私は少し先に逝くけど、君はゆっくりおいで?」
「や…いやだ…」
「聞き分けの悪い子ですね?」
「……」
「これが最後です」
「え…?っん…」
山南さんが俺たちの目の前で明里さんに口づけた
「別れの口づけ、ですかね?」
「そんな…やだ…」
「この世で一番愛しています、また必ず会いましょう?」
そう言った山南さんは俺に目で明里さんを外に出すように促した
「明里さん…」
「いやぁ!いやぁぁぁ!!」
暴れる彼女を三人係りで外へ連れ出した

