明里さんが山南さんの前に立つ
「どうして?どうして何も言ってくれなかったの?」
「それは…」
「私を一人にしないでよ!!置いていかないでよ!!」
「ごめん…」
明里さんの悲痛な声が部屋に響く
もう涙で顔はぐちゃぐちゃだった
「敬助さんが居なくなってしまったら私は私はっ…!」
「落ち着いて…」
「どうして!?どうしてあなたはそんなに落ち着いてられるんですか!?」
その言葉に山南さんは厳しい顔をした
「これが私の最期の仕事だから…」
「!」
「許して…」
「嫌…いやぁ…」
崩れかけた明里さんを山南さんが抱き止める
「居なくなるのに優しくなんてしないで!!」
「それは…できないよ……私は君を愛しているから…」
「っ!…私もあなたを愛してる…」
「ごめん…ごめん明里…君を一人にしてしまう私を許して…」
切腹が決まった時でさえ感情を露にしなかった山南さんが今こんなにも泣きそうな顔をしている

