でもどうしてそれを俺たちに話してくれなかったんだよ…
まるで俺がそう思ったのが山南さんに伝わったように山南さんが続ける
「性分、とでも言うのでしょうか?それを君たちには打ち明けられなかった」
「………」
「少し気づくのが遅すぎましたが私は本当に幸福者でした。」
「しあ、わせもの…?」
「はい、私の事を思ってくれる人たちは私の周りにこんなにも沢山いたんですから」
俺に向かっていったあと山南さんは遠くを見た
「私に悔いなんて一つもありませんよ」
その顔はもう死を覚悟し受け入れた顔
もう誰もこの人の決意を揺るがすことなんてできないんだ
「最期に一つ…頼みがあるのですけど…」
「頼み?俺に出来ることだったら何だって」
俺が最後にできる山南さんへの恩返し
できることなら何だってしてやりたい…

