「少し疲れてしまったんです…」
「疲れたら休めばいいんですよ…」
でも山南さんは首を横に振った
「もう楽にさせてもらえませんか?」
この言葉を聞くのは二度目だ
一回目は昨日の夜
これほど悲しい言葉なんてない
この言葉を、意思を、覆すことなんて絶対できない
「山南さんは自ら望んで死に急ぐんですか?」
「そうですかね…」
「後悔は…ないんですか?」
「後悔なんて一つもありませんよ?最後の最後まで私は君に、そして皆に必要とされていたことに気づくことができましたから」
「そんな…当たり前ですよ…」
「でも一つだけ心残りなのは明里の事です」
明里?
「私の想い人です」
「想い人…」
「彼女は自分一人を置いて逝く私を許してくれるでしょうか?」
明里さんの話をしているときの山南さんは少し悲しい顔をしていた

