朝餉の席ではやっぱり山南さんの事について聞かれたけどそこはうまく土方さんが言いくるめていた
その日の夜遅く山南さんをつれた沖田さんが屯所へ戻ってきた
「山南さん…」
「…捕まってしまいました」
どうして…?
どうしてそんな穏やかな笑顔で笑っているの?
「とりあえず近藤さんの部屋へ。桜子は茶をいれてきてくれ」
「…はい」
お茶を注いでいる間も山南さんのあの笑顔が頭にこびりついて離れない
湯飲みを三つお盆に乗せて近藤さんの部屋へ向かった
ふすまの前に立つ
けれどそのふすまをなかなか開けることが出来なかった
そのとき聞こえてきた山南さんの声
「脱走は切腹でしょう?」
「だがしかし…」
「何を迷う必要があるんです?」
切腹…
その言葉が私にも重くのしかかった

