ずっと下を向いていた桜子がばっと顔を上げた
その目にはうっすらと涙がたまっている
「だって土方さん何も言ってくれないから…」
「………」
「いつもと絶対違う顔しているのに何も言ってくれないから気になるんじゃないですか!!」
「お、おい落ち着けって…」
「これが落ち着いていられますか!?」
桜子が壊れた…
ここまで本気で怒るやつだったんだな…
「もういいです!そんな土方さんなんて嫌いです!!」
「いた…」
桜子が俺に向かってなにかを投げた
そのまま部屋を飛び出していった
「嫌いか…」
その言葉が胸に突き刺さった
「これは…筆?」
桜子が投げつけたものは新品の筆だった
その筆には文が添えつけられてあった
これは桜子の字か?

