お盆に乗せたお茶を溢さないように急ぎ足で部屋に向かった
「土方さん失礼します」
「…………」
「土方さん?入りますよ?」
部屋に入ってみると机に突っ伏している土方さんの姿
寝てる…
昨夜あまり眠れなかったのかな?
畳の上に乱雑におかれた羽織を土方さんの肩にかける
「風邪引かないで下さいよ?」
寝ているときまで眉間に皺が寄っている
土方さんの寝顔を眺めていたら私まで眠くなってしまった
この想いの彼方には何があるんだろう
それはまだ分からないけれど今以上の気持ちがあるといい
私が目を覚ます頃には土方さんはいなくて
残されたのは私の肩に残った土方さんの羽織と空の湯飲み
そんなささやかなもので幸せを感じてしまう
ささやかな初秋の候

