そのあとは訳もわからずあたふたして自分の仕事に戻った


桜子は仕事の邪魔をするのは嫌だからと言って縁側に出ていってしまった



別に座ってるだけなら邪魔になんねえのにな…



静かになって集中できると思ったら


逆に桜子が気になって仕事が手につかねえ



別に恋仲でもないのに自分のそばにおいておきたくなる



どんだけ独占欲が激しいんだよ

このままじゃ進むもんも進まねえ…


気分転換をするために廊下に出た


すると廊下の曲がり角で総司と桜子が話しているのが聞こえた


「…僕……」


遠くてよく聞こえねえ…



「……付き合って……」



!!!



その総司の言葉を聞いた瞬間


俺は走り出していた



もう俺と桜子の違いなんて関係ねえ



俺は桜子が好きなんだ


総司には渡したくない



負けたくない…


「桜子!!」