「騙すつもりはなかったのですが…」
近藤さんをかなり驚かせてしまったみたいで、少し申し訳ない気持ちになった
「でもさ、このまま桜子ちゃんには男装したままでいてもらったらどうですか?」
「俺も、総司の意見に賛成だ。男装してもらってた方が何かと、便利だろう。」
「しかしだな……」
近藤さんが黙り込んでしまったので、私が口を開く
「あの、私ここにおいてもらう分際でそんな我が儘なこと言えません。なので、男装でも構いません。」
「……そうか?」
「はい!あと、迷惑でなければなんですけど、お食事のお手伝いとか、お掃除とかできることならなんでもします!」
置いてもらうんだから、何か役に立たないとね
「むぅ。では、しょうがないが、桜子君にはこのまま男装したままで過ごしてもらって構わないかね?」
「はい!お世話になります。」
話はまとまったんだけど、どうしてもまだ手を縛っている縄を解いてはくれないので、土方さんに頼んでみることにした
「あの、土方さん。この縄解いてくれませんか。」
「ああ、しかし解いたからといって逃げようとしたら斬るからな。」

