気付いた時には遅かった。
もう止められない。
遥は一番敵にしたら怖いって事、知ってたのに。
あたしがそれを一番知ってたはずなのに。
火をつけてしまった。
この最凶に意地の悪い男に。
「は、遥?」
「…んー?なーに先輩、
そんな可愛い顔しちゃって
…そんなの反則、俺もう止まんないかもー…」
優しく抱きしめられた体。
遥のにおいがして、なんだか恥ずかしくなる。
押しのけようとしても力じゃ到底敵うはずもなく。
とろんと甘い瞳があたしを捕らえて、離してくれない。
「美紗…ちゅー、してもいい?」
「はぁ?!…ちょ、ま、待って!!」
「やぁーだ。美紗が悪いんだよ?
可愛すぎんの。…だから、ね?」
“ね?”じゃなくて!
どうしよう…遥が可愛く見える…。
「先輩、だぁーいすきっ」


