「話しがあるんです!」

話し?

「いってきなよ!」

美菜が笑顔で言う。

「え、ここで話すんじゃないの?」

美菜がずっこけた。

「馬鹿!」

いきなり美菜が私の腕をつかんで走り出した。

「え?え!?」

どこへいくと思えば屋上。

「はぁ…優里架?話しってなんの話しと思ってたの?」

美菜が真剣に聞いてくる。

「そりゃ……雑談」

また美菜がずっこけた。


「馬鹿でしょアンタ!?」

「馬鹿ってなによ馬鹿って!」

何故か言い合いになった。

「…るさい…」

ぴたっ

二人の動きがとまった。

「い、今なんか聞こえなかった?」
美菜が青い顔で私をみる。

「き、聞こえた…」


目を合わせた。


「まてまてまて。幽霊なんていないよね!?」

ガシッと私の肩をつかみながら言う。

「いるわけないじゃない!」

強気で言う私。

「なにその言い方!?モテてるんだからもうちょっと怖がったら!?」