「ん……!」 胸元に顔をうずめた聖が吸いつくキスの後、甘く噛んだ。 「……これで、このドレスはもう着れないだろ」 聖は顔を上げると満足気に口の端を上げた。 胸元を見ると小さな赤い印。 「聖!な、なんてこと!」 「このネックレスも爽が選んだものだしな。ネックレス無しで着れるドレスにしよう」 器用にネックレスを取り外し、ドレスを脱がしてバスローブを渡してくれた。 「なんなら今すぐベッドに場所を移すか?」 冗談か本気かわからない誘いを口にする聖を止めるかのように、部屋のベルが鳴った。