会計を終えて店の扉まで歩いていると、 マネキンが付けている一つのネックレスが目に入った。 「あ……あのネックレス……綺麗!」 「どれですか?」 「あれです。黒のドレスに合わせてる……」 あたしの指差した先を見た柚野さんは眉を寄せた。 ……どうしたんだろ。 いつもの微笑みが消えた?