アキラはベリッと
爪をたててそれを剥がし
もの凄いフルスイングで
それを遠くにペイッと飛ばした
「 あああっ?!! ウサギさんが!! 」
「 ふ。
普通のシール、上から貼ってたのよ 」
「 ―― 貼ったのかよ!!
何でそんな細かい事してんだーー!! 」
「 とにかく、
このまま あなた達全員
施設の方ヘと来て貰うわ
… それとそこの黒い羽根!!
さっきから
思考を探ろうとしてるみたいだけど
気が散るから止めて頂戴
倉庫が落ちても知らないわよ?! 」
「 ―― な…
アキラが浮かせてんの?! これ!! 」
「 … そうよ?
わかったら静かにしてなさいよ 」
「 何で判んないんだよ藤本!! 」
「 ―― それだけアキラさんが
凄い術使いだって事です
札も、呪文も
集中する為の媒体に、
杖さえ使っていないんですから 」
「 ……この程度で呪文使う術士なんて
どんだけ三下なのよ 」


