吹雪状態の天気が
少し治まって来た
ケンカしながらも、
きちんと付き合い始め
かなりうまく行ってた大学時代
…でも
同棲していた期間なんてのは
俺が社会人になってから、たった数カ月
早く幸せにしてやりたくて
仕事にのめり込んだ俺と
まだ大学生で、
『一緒にいる時間』を望んだ
アキラとの考え方の違い
『アタシの事、
もう好きじゃないんだね?!』とか
ホントにもう、
勘弁してくれな状態ばかりになって
アキラが部屋を飛び出して終了
「 …だるい 寝るわ 」
「 ―― え 大丈夫?! 」
「 ああ、宇佐美さん
阿部センセ、少し風邪ぎみなんですよ
あ! …でも、
身の回りの支度とかいいですから
今は僕が、同棲相手なんで 」
「 …妙な言い方すんな 」
コタツに入ったまま横たわり
藤本の顔を睨む
相変わらず飄々と、笑い返して来る口元
その一言で、
「 そ、そうですよね 」と
体を浮かしていたアキラの体が沈み
そして再び浮いて、カバンを抱えた
「 あれ 宇佐美さん帰るなら
僕、軽やかに送りますよ 」
「 う、ううん!大丈夫です
雪やんだから今のうちに帰ります
それに、かなり近いですし! 」
「 だな …時間帯違うのか
ばったり会った事ねえけど 」
「 そういえばそうだね 」
アキラは笑って
藤本から、残りのメシで作った
焼きオニギリを貰って扉を閉めた
立ち上がる


