藤本と二人、校門に向かって歩く 校庭の至る所にある梅が 満開に、花をほころばせていた 「 ――― 阿部せんせえ!!! 」 リルカの叫びに振り返る 「 … 去年の ゆ、雪の日に あの時、停電だったから 独りで部屋にいて、すっごく怖くて… " 雪、平気か "って、 心配メール、くれたの 私、すごく嬉しかった!!! 」 「 …その辺一帯停電だって ラジオで、たまたま言ってたんだ それに 生徒の心配をするのは 先生として、当たり前の事だからな! 」