銀鏡神話‐玉響の驟雨‐

「適当な解説しないで下さいね。

これは魔力を根元とした、魔導石を元としています。」

まどうせき?

「おい、ヤヅノさん。

何であんた、国家機密の魔導石について知ってる?」

国家機密だって!?

「あ、あはははは。
何ででしょう?

ヤヅノわかんなーい。」

目線を逸らしながら、ヤヅノは門に手を伸ばした。

「……魔導石。

って何だよアイラ?」

思い切って聞いてみた。

そりゃ答えてくれないのは承知だけど。

「魔導石っていうのは」

「え!? 答えてくれるの!?」

意外なあまり、思わずアイラの肩を掴んでた手を強く握った。

「いででででっ!!」

わっ、ごめんごめん!

「いや、右肩にはちょっと古傷があってな。」

項から右肩にかける傷……

凄い傷だな。

「にしても愕くこたぁねーだろ。」

だって答えてくれるなんて思ってなかったからさ。

「仲間だろ? 隠し事はちゃらだ。

それにお前は煌について教えてくれたからお互い様だ。」

アイラはそう言うと、あの銃を出した。

「この銃も魔導石からできている。

魔導石はティアズ聖国の聖術と、シロタイガ和国の妖術を錬成させてつくった。」

赤い水晶で造られた一丁の銃を触ると、ひんやりと冷たい感触が伝わってきた。

「分かるか? 聖術も妖術も、本来は他国との戦に使うのは禁止されてんだよ。

そこで、法皇と和国の天皇は協力の手を結び考えた。

どうにかバレないで聖術と妖術を戦で使えまいか?

其の結果、ただの石に、二つの力を錬成させる事を。

石に封じ入れた力は、こんな風に……」

銃の引き金を弾くと、弾丸が紅い光を放射しながら撃ち放たれた。

弾丸は次には岩に命中し、深く食い込んだ。

砕けると思われた岩は、ゆっくりと生物の様に腐敗する。

灰色に染まり、ぐっちょりとしたまるで粘土だ。

「聖の力は有るべき姿に触れた物を戻す力と言われている。

人に使えば瞬時に確実に死に追いやる、瞬間殺人術とでも言おうか。

なのに……」