銀鏡神話‐玉響の驟雨‐

珍しい機械に見入っていたら、後ろから大声が聞こえてきた。

振り向くと、空色の髪をした眼鏡をかけた男が一人小刻みに震えていた。

眼鏡の縁を掴みながらカタカタと。

白衣に汚い染みが沢山付いている。

寝癖も酷く、中のYシャツも皺だらけときた。

ネクタイもひん曲がってるところを見ると、多忙な人なのかなぁ……

「あひゃあ……

C75号……

君の雄志は忘れないっ

日々に研究、愛ラヴ研究!」

……まだ解説をしなきゃならないのだろうか。

取り敢えず都合上の為解説すると、眼鏡の男は機械の残骸に飛び付くと、残骸達を撫でながらそう叫んだ。

「!? うひゃあ!

お恥ずかしいったらありゃしない!

見てましたか?」

やっと俺達に気づくて、ふてぶてしく男は笑った。

「あ、はい……」

アイラが顔を申し訳なさそうな(色んな意味で)顔をしながら、頭を下げた。

「いやぁ。お恥ずかしいですね全く!

家内には内緒にしておいて下さいね。」「あの……貴方誰ですか?」

どえぇっ!?と、オーバーなリアクションをとると、男は突然真剣な顔つきをした。

「私を知らないということは、貴方たちはメトロデスクの人間ではありませんね?」

……メトロデスク?

聞いた事も無い地名だな。

「良かったら我が邸宅に来ないかい?

色々話を聞きたいし……

どうだい?」

何か信用できそうな人だしな……

でも危険そうだし……

「頼るしかねーな。

敵だったとしても、」

一瞬の間を空けると、アイラは守護隊長の顔に戻り、

「ぶっ殺す。」

と言い放った。