「あの…ごめ、なさ…ホントに…あの…」

 俯いて、私を怖がってるようなそぶりを見せる彼。

 私、そんなに怖そうに見える?

 「あの、大丈夫です!私こそごめんなさい…」

 歩いてきた彼を避けきれなかった私も悪い。

 「あ、の……」

 「はい?」

 「ちょっと…、あの、来てください…」

 「へ?」

 すると、彼はくるりと向きを変え、早足で歩く。

 「え、あの、ちょっと待っ…」

 どうしよう。

 ついて行っていいのかな?

 でも、悪い人じゃなさそうだし…

 さんざん迷ったあげく、私は彼について行くことにした。